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若沖のファンタジー
 テレビで伊藤若沖が紹介されていて、群集して咲く花の、花弁、めしべの数まで正確に描かれているということが言われていた。

僕も同様に、布に鉛筆で描くスタイルのときは、花の花弁やめしべの数まで正確に描いている。ただし、僕の”正確”というのは”まちまち”だ。

花は種類によって花弁やめしべの数が決まっているが、それはあくまで”基本”であって、よく見ると結構ばらつきがあることが分かる。それを正確に描こうとすれば結局一輪一輪、まちまちの枚数、本数で描くことになる。

ところが伊藤若沖の花はすべての花弁、めしべが揃っているという。
僕は自分のほうが正確ではないか、とそのテレビを見て思った。幅6.5m、高さ3mの大きさの一本の林檎の木の花を一輪一輪、鉛筆で描いたという自負もあった。

けれど、考えてみると、若沖は花弁やめしべの数がまちまちであることを知らなかっただろうか。若沖は、わざと花弁とめしべの本数を揃えたのではないだろうか。

若沖の画風は言うまでもなく精密無比だけど、少し堅苦しく感じることもある。けれど、まさにそこから異様な迫力が伝わってくる。

それはなんというか、機械的というか、神経症的な精緻さの緊迫感。
これは現実のデフォルメから来るものではないかと思う。

つまり、花弁やめしべの数を”自然に反して”すべて基本数に揃える、というような過剰さ。

そこに若沖のファンタジーが隠れているのかなと思った。
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