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奈良OKIRAKUと望月玲児郎
 奈良県橿原市にあるOKIRAKU-2での展示会が始まりました。


僕は奈良の街は初めてだったんですが、橿原市。

馴染みのない名前でしたが、いざ着いてみるとずいぶん素敵な街でした。こじんまりとした街なんですが、さずがに街の歴史が古いのですね、道が狭い。車道に合わせて街ができてない。というか、それ以前から街のかたちが変わらず残ってる。残ってる場所がまだある。見せ物でなくて生活レベルで。そう言った方が魅力的ですねそんな感じ。


そんな風な街の中に、個性的なお店が何軒か密接している。そのうちのひとつがOKIRAKU-2でした。

到着したのは展示初日の前日だったので夜の設営となったんですが夜中の外は零下。月が冴えさえに冴えておりました。


へんてこな場所にあるんですOKIRAKU-2は。

近鉄線の線路が工事用の線路と分かれる分岐点からの薄い三角コーナーにあって道にも挟まれているので建物が薄いですね。そのコーナーの先端にはなぜか唐突に物見やぐらがこしらえてあって、なにを偵察しているのかは不明。

なんでしょうかね?微笑ましいっていうんですかね。


なかなかたいへんな設営だったんですが、強力助っ人が二人もいたのでなんとかなっておかげさまだったんですが、次の日。

午前中に設営をなんとかほぼ終えて、お昼から近所にあるマックビルというビルの屋上でバーベキューとなります。このビルもまたへんてこなビルでオーナーも面白い方なんですが、東京から駆けつけてくれた仲間も合流してこの辺りから始まりましたね。その日は皆既月食の日でした。


OKIRAKU-2とマックビルのちょうど中間にあるなんだか気になる”たつたフライ店”のメニュー看板の中に「今日は皆既月食!」なんて、かわいいイラスト付きでホワイトボードに書かれててあったりして、でも雨は降らないまでも怪しい雲は流れています、薄日の午後。


自分的にはね、あんまり月食とか興味ないんです。や、月食という現象には興味あるけど、なんとかパワーみたいなもの。だから雨が降ってもそんなにショックでもないんだけど、それでもせっかくだから見たいよね。けれど夜は雨でした。


夜の7時になって、このOKIRAKU-2で定例で行われているパーティ―が始まりました。展示のオープンに合わせてセッティングしていただいたわけなんですが、和気あいあいとスタートします。物見やぐらで豚しゃぶまで戴いたりして和気あいあい。


でもこの日のパーティーはとってもよかったですね。冴えさえの月も顔を出したんです。物見やぐらには寒さよけ、雨よけのシートを張っていたのですが、その隙間から外をのぞくと月が出ていました。


ふいにマックビルのオーナーの小林さんから「絵描きが二人もいるけど、今日は描かないね。」なんてからかわれて、あ、今日ライブペインとするんだったわ、なんてそうそう、実は昼からライブペイントをするタイミングを計っていたんですが、そのまんま忘れてましたね笑。


いやいや描きましょう。月食も始まってみんなの気分も外へ向いてきていたので、雨上がりの道ばたにて。ライブペイント。月食観察の箸休め。

そしてDJも盛り上がっていました。矢沢永吉までかかってました。冴えさえの月は雲間を突き破って光り輝いてます。


みんなそれぞれにやりたいようにしています。けれどその感覚が互いに影響しあって空気が流れ始めますねこんなとき。


別にやっぱり月食がどうとか、なんとかパワーがあったとか、そういうものは感じません。

ただ、月が象徴ではあったね。時間の。

つまり、ここに月がなかったら人間だけの集まりだった。でも月食というイベントによって明確に時を刻み始めた月が”時間”という概念を携えて、この人の集団の中にポーンと参加してきた。


人間だけであれば単に人間の円でしかなかったパーティーは月が参加してきたことでその円陣は一気にうんと大きくなった。その直径は天文単位。僕たちはそのとき、壮大な視点に立って世界を感じるわけですね。強烈に俯瞰した視点による世界観。

それをみんなで感じていられるパーティーは僕も好きです。そういうパーティーでした。


奈良ではOKIRAKUの白石さん夫妻、マックビルの小林さんはじめ、たいへんお世話になり、たくさんご馳走になり、楽しませていただき、たいへんありがとうございました。




そして、今回の展示、旅を企画してくれたのは絵描き仲間の望月玲児郎(REI)です。

レイ君はこれまで各地を旅してまわり続け、さまざまな繋がりを築いてきました。同様にさまざまな絵描きと交遊も持ち、また遊び仲間で作ったHATOSの中心人物としてさまざまな人を結びつけてきました。


彼にとって絵はコミュニケーションツールでありアイデンティティです。そして、やろうとしていることはライフスタイルそれ自体の表現です。”自分なりに生きること”のすばらしさを伝えようとレイ君はしています。


自分なりに生きるというのは人間にとってもっとも本来的な生き方です。ですからそうするだけで人生というのは輝きます。


世の中には自分の知らないことだらけです。それを補うようにたくさんの本があり、情報があり、先生があって、マニュアルがあります。けれどそのマニュアルをなぞるようなスマートな生き方はときに世界を見失います。人の目を頼って生きるとき、自分で感じ体験し自分で判断する機会を失います。


自分なりに生きようとすると当然たくさんの困難があるわけなんだけど、それを楽しむことがほんとの人生であって、その困難は実は人生の障害でもハンデでもなんでもなくてむしろ人生そのもの。ギフトだって人もいますね。


表現者として、そのことを伝えることはもっとも大事な用件のひとつであって使命ですね。そして今の時代、その用件はますます大事になってきているんだろうと思います。


僕は自分の子供の子供のことを想像したとき、いまやらなければならないことがあるように思います。自分なりに生きることをもっとたくさんの人が実感していかないといけないなと思います。


そういうことを思うとき、レイ君の活動は希望のひとつだろうと思います。結びついた人同士が伝播していくことのできる何かがそこにはあると思います。それは平和とか幸せとかそんな曖昧な主義や気分ではない、実感のある人生を生きようとする意思だと思いますね。




そんなわけで、僕は奈良のOKIRAKU-2で2月5日まで絵の展示をさせていただきます。そして、僕の次にはまた別のレイ君の仲間のだれかが奈良県橿原市に招集されることでしょう。そしてその活動は奈良に限らず各地に飛び火してほしいですね。いえ他人ごとでない自分もやりまっす。


それにしても今回の旅は月がずっとありましたね。帰り道の東名高速。月明かりに煌煌と照らされた白い富士山が正面に現れて、その巨大さったらなんでしょう、ぬーっと中空に浮かび上がって巨大。この世ならぬものに見えるようでした。


最後になりましたが今回の旅に同行してくれた皆さんにありがとう。楽しかったね!

奈良のみなさんにももう一度、ありがとうございました。今後ともよろしくお願いいたします。


橿原の街、まだ土地のほんとの歴史を感じてないので、次回はたっぷり散歩したいです。

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